NISAを始めようとすると必ず出てくる疑問:「月いくら積み立てればいいのか」。
「できるだけ多く」「手取りの20%」「月3万円が目安」——いろいろな答えがあります。でも知りたいのは「自分の場合はいくらか」ですよね。
収入・年齢別に、具体的に考えてみました。
大前提:NISAの積立は「余裕資金」から
まず大事な前提として、NISAの積立には「当面使わない余裕資金」を使います。
生活費3〜6ヶ月分の現金は先に確保する。それ以外をNISAに回す。
これが崩れると、暴落時に「生活費が足りない → NISAを売却」という最悪のパターンになります。
投資の鉄則は「すぐに使う予定のないお金で投資する」こと。生活防衛資金を確保してから、余裕資金で積み立てるのが正しい順番です。
手取り別の積立額の目安
| 手取り | 生活費の目安 | 積立に回せる目安 |
|---|---|---|
| 15万円 | 13〜14万円 | 1〜2万円 |
| 20万円 | 16〜17万円 | 2〜3万円 |
| 25万円 | 19〜21万円 | 3〜5万円 |
| 30万円 | 22〜25万円 | 5〜8万円 |
| 40万円 | 28〜33万円 | 8〜12万円 |
あくまで目安です。家賃・家族構成・地域によって大きく変わります。
「この金額を積み立てなければいけない」ではなく、「自分の生活が成り立つ範囲で、できる額」を設定するのが正解です。
年齢別の考え方
同じ収入でも、年齢によって「積立額の重み」が変わります。
| 年代 | 考え方 |
|---|---|
| 20代 | 少額でもいいので「早く始める」。時間が最大の武器 |
| 30代 | 収入増に合わせて積立額を増やす。教育費・住宅とのバランス |
| 40代 | 老後まで20年。可能な範囲で積立額を増やす |
| 50代 | 老後が近い。積立と並行して「取り崩し計画」も考える |
20代は「金額の大きさ」より「早く始めること」が重要です。月5,000円でも、40年積み立てれば複利の効果が大きく働きます。
40代以降は「時間」が短くなる分、「金額」を増やすことで補う発想になります。
積立額別の30年シミュレーション
月の積立額によって、30年後の資産がどう変わるか(年利5%で運用した場合):
| 月積立額 | 30年元本 | 30年後の資産(試算) |
|---|---|---|
| 5,000円 | 180万円 | 約416万円 |
| 10,000円 | 360万円 | 約832万円 |
| 30,000円 | 1,080万円 | 約2,497万円 |
| 50,000円 | 1,800万円 | 約4,161万円 |
月5,000円でも30年で約416万円になります。「少額だから意味がない」ということはありません。
逆に、月3万円を30年続けると約2,500万円。これが「老後2,000万円問題は月3万円の積立でクリアできる」と言われる根拠です。
「月3万円が目安」という話の根拠
よく言われる「月3万円」の根拠は、おそらくこれです。
月3万円 × 12ヶ月 × 30年間(年利5%で複利運用)≒ 約2,500万円
長期で見ると老後資金として十分な金額になる。だから「月3万円が目安」という話が出てきます。
ただし、月3万円が難しい収入・生活状況もあります。「まず月5,000円から始めて慣れる」で十分です。
重要なのは「目安に届かないから始めない」ではなく「できる額で始める」こと。月3,000円でも、始めて続けることに意味があります。
積立額を決めるときの3つの注意点
①無理な金額にしない
「ボーナスが入ったら補填しよう」という前提の高い積立額は挫折しやすい。
月々の手取りで確実に回せる金額が正解です。生活費が足りなくなって積立を止めるくらいなら、最初から少なめに設定する方がいい。
②最初は少なめから始めて増やす
最初に月5,000円にして、生活が安定したら1万円に増やす。この方が長続きします。
急に高い金額にすると、生活が苦しくなって積立をやめてしまう。「続けられる金額」から始めるのが鉄則です。
③設定は定期的に見直す
昇給したとき・固定費を削減できたときに、積立額を増やすルールにしておく。
「収入が増えたら積立も増やす」を習慣にすると、自然と積立額が育っていきます。
私の場合の積立額の変遷
実際に、私がどう積立額を増やしてきたか:
| 時期 | 手取り | 月積立額 |
|---|---|---|
| 開始時 | 22万円 | 5,000円 |
| 1年後(昇給) | 23万円 | 10,000円 |
| 転職後 | 28万円 | 30,000円 |
| 現在 | 32万円 | 50,000円 |
最初から月5万円は無理でした。でも少額から始めて、収入が増えるたびに積立額を上げてきたことで、今があります。
「始めること」と「続けること」が一番大事。金額は後からいくらでも増やせます。
ボーナス設定の活用
毎月の積立に加えて、NISAには「ボーナス月の増額設定」もあります。
毎月3万円 + ボーナス月(6月・12月)に各10万円、というように設定できます。
毎月の積立は無理のない額にして、ボーナスでまとまった額を投資する。この組み合わせで、年間の投資額を効率的に増やせます。
ただし、ボーナスを全額投資に回すと生活が苦しくなる場合は、ボーナスの一部は生活防衛資金や楽しみに残しましょう。
まとめ
- NISAの積立は「生活防衛資金を確保した上での余裕資金」で行う
- 手取りの10〜20%が目安だが、生活状況で調整する
- 月5,000円でも30年で約416万円。少額でも意味がある
- 最初は少額から始めて、収入増に合わせて増やす
- 「始めること」と「続けること」が金額より重要
「いくら積み立てるか」で悩んで始めないより、「まず月5,000円でも始める」方がずっと価値があります。金額は走りながら調整できます。
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本記事は2026年時点の情報に基づいています。投資はリスクを伴います。最新情報は金融庁の公式サイトをご確認ください。